2014年の夏アニメ作品感想+好きなOP&ED

 春にアニメの感想を書いたんですが。
2014年春アニメ作品を中盤まで見た感想 - 戯れ言
 すでに秋アニメが始まってますが、こないだ夏アニメをやっと見終わったのでその分もアニメ感想を書いとこうと思います。
 ちなみに各メディアによる調査結果では人気作品は以下のような感じみたいです。
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14年夏アニメランキング:「Free!」が1位 圧倒的な女性支持で レコチョク調べ - MANTANWEB(まんたんウェブ)
【結果発表】2014夏アニメ実力ランキング、1位は安定の「ソードアート・オンラインII」! 3位にはダークホースが登場 - アキバ総研
CHARAPEDIA 【アニメファン10000人に聞いた、次週以降も見続けたい2014年夏アニメ作品は?(総合) 】
【Amazonギフト券プレゼント】「夏アニメ評価レビュー投稿キャンペーン」中間発表! 「4.0」超えの高評価作品を一挙紹介! - アキバ総研

面白かった2014年夏アニメ

【★★★★★】


 千葉県流山市をモデルにした架空の都市・流川市を舞台に、ひょんなことからローカルアイドルになってしまった少女の日常を描くアニメ。
 奈々子を始めとして縁さん、ゆい先輩にみらいちゃんがマイペースながら頑張る姿はやはり地元あってのもので、特に終盤に描かれたAWA2GiRLSとの対比はローカルアイドルとは何か、という部分が明確に描き出されていて良かったです。流川市はきっといいところなんだろうなぁ、行ってみたいなと思わせた時点で流川ガールズの活動は成功していたと言えるかもしれません。
 放送前は殆ど注目してなかったのですが、今までのアイドルアニメとは一味違ったローカルアイドルというものを丁寧に描いてくれた、とても素晴らしく癒されるアニメでした。
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 こっちもアイドルを扱ったアニメですが、男性のアイドルでしかも絵柄がやたら濃ゆいということで、放送前はろこどる以上に視界の外にあったアニメでした。ところがこれが非常によく出来ていてかつ面白い。嬉しい誤算でした。
 一話丸ごと演劇をやった第5話「エアボーイズ」や丸ごと歌番組の第10話「ときめきミュージックルーム」など、TVアニメとしてはチャレンジすぎる内容で攻めまくっていたのが印象的ですが、それも各キャラクターの個別回をきちんと描いていたからグッときました。
 悪く言えば地味だけどとても丹精込めて作られたアニメ。大袈裟でなく今後アイドルアニメを語る上では避けて通れない作品になると思います。
 これ、初代少年ハリウッドのことを知ってたらもっとグッときたかもしれないなぁ……と思うと、これから見る人は原作小説から入るといいかもしれないです。
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 原作はちょこちょこ読んでましたが、見事にアニメ化してくれたと思います。ありがとう動画工房……。
 とにかく千代ちゃんがひたすらかわいい。何だこのかわいい生き物。今作でメインヒロインを演じることになった小澤亜李さんのキュートな声も非常に大きかったと思います。声といえば鹿島君の声を担当した中原麻衣さん、今までこういった声は聞いたことなかったのでビックリしました。流石です……。
 キャラクターが魅力的なので動くだけで楽しいコメディになっていくところもありますが、劇中マンガの使い方等も合わせて構成は相当入念に練られていたんだなと思います。
 ニコ生で行われた一挙放送では、アンケート結果が脅威の98.1%と納得の満足度。原作のストックがないと思うのですぐに2期とはいかないかもしれませんが、いずれは続きが見られればと期待。
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 「のんのんびより」とかもそうなんですが、田舎が舞台だとどうしても田舎はこんな綺麗な部分ばかりじゃないよ! と思ってしまうのは田舎出身の性なのか。まぁフィクションにマジツッコミするのもあれですが。
 ただそういった部分を差し引いても都会っ子の半田青年が、なるをはじめとする島民たちと日常を送ることで、人間的に成長していく姿はとても優しい眼差しで見ることができました。脇を固めるキャラがみんな生き生きしててこっちまでエネルギーをもらった気分。
 なる役の原涼子さんは凄いですね……ホントになるそのまま。声変わりする前に2期やって欲しいという声があるのもわかる気がします。


【★★★★】


 原作者の松本ひで吉氏といえば今年休刊してしまった少年ライバルにおいて「ほんとにあった!霊媒先生」でデビューした作家で、その後なかよしでサバゲー漫画を描いてると知ってどういう層にウケてるのか謎だったんですが、今回そのサバゲー漫画がアニメ化するというので見てみたところやっぱりおいこれ少女漫画なのか!? という気持ちになりました。


 はい。
 ただそのミスマッチさもギャグになってたと思います。モモカのゲスさはブレることがなく、それぞれのキャラがきちんと役割を果たす(麻耶ちゃんは真っ先に死ぬし)ところがギャグ部分を支えていた気がします。あと玄田哲章さんのナレーションも欠かせなかった。肩の力を抜いて何も考えずに大笑いできるアニメだったので、もっと見たいという思いが残りました。
 ところで松本氏はデビュー前に少年ライバル創刊時のドキュメントNHKに出演してますが、数年後再びNHKの番組に出演するとは世の中どうなるかわからないものだなと思いました。


 ド直球のボーイズラブものということで興味半分で見始めましたが、最初に驚いたのがストーリー開始時点ではどっちもノンケだというところ。瀬名泉水は美少女アニメ好きだし、一条龍馬は泉水のことを変態女装男呼ばわりでここからどうくっつくんだ……と気になってついつい見続けてしまいました。
 泉水は男から見てもかわいい男の子で、そりゃ守ってあげたくなるわと思いました。登場するキャラみんな泉水のことを大切に思ってるのが良い。そして何といっても一条龍馬の純粋さ。あれだけ泉水のこと嫌ってたのに好きという気持ちには抗えないところがおかしくも魅力的だった。努力家でイケメンだし、重ねて言うけどホントにピュアなところがグッド。泉水と龍馬が距離を縮めていくのをニヤニヤしながら見ていました。
 KADOKAWA作品ということで10話しかないけど、短くも綺麗にまとまっていてBLに抵抗のある男性でも見られると思うのでオススメです。


 人間とそうでないものの間で自己のアイデンティティに苦悩する主人公という構図は、昨今ではそれほど珍しくないものですが、シリアスな世界観や圧倒的なビジュアルで有無をいわさず引き込まれていきました。
 ああ、ホントに食事不味そうだな……とかバトルシーンの痛々しさ、特に拷問シーンの凄惨さなどは作画や演出が底から支えていてとても説得力があった。カネキ役の花江さんの演技も良かったし脇を固める真戸役の大川さん、月山役の宮野さんがホントに素晴らしかった。良いキャラだなぁ……月山。
 この世界に救いはあるのか? と思うくらいシビアだったけどCパートが一服の清涼剤になってて面白かったです。
 終始良かっただけに最終回がああいう終わり方だったのはちょっと残念。2期があるのは嬉しいけど、できることなら展開を圧縮したりしないで描き切ってほしいと思います。


 これはまだ最終回を迎えてないけど、夏から始まったので一応。
 5分枠だった1期から15分枠に拡大した2期シリーズは女の子だけのゆるふわアウトドア路線はそのままに、より成長というものを強く描いてるなぁと思いました。
 特に3話〜4話を通して描かれるあおいの成長、また富士登山を果たせず日常に戻ってきてから再び立ち直るまでの新十二合目「Dear My Friend」は素晴らしい。あおいとひなたのキャッキャウフフが増えてるのもグッド。ユリノススメキテル……。
 2クール目も初っ端から虹色ほたる回とかグイグイ攻めてくるので最終回まで楽しみです。
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 1クール空けて再び放送が始まったシーズン2。ミュージカルやったりロックンロールやったりトレンディドラマやったり相変わらずやりたい放題の内容なんですが、シーズン1に比べると適当さやいい加減さは若干薄まった印象。それだけに第22話のダンシンオールナイとか見ると、ああそうそうダンディってこういうノリだよなと、いい加減なダンディを望んでいる自分が。
 個人的に見応えがあったのは第16話の湯浅政明回。あと最終回で伏線を回収しつつきちんとまとめて終わったのは謎の感動がありました。
 もうホント才能の無駄遣いというわけではないけど、脚本家やアニメーターなど凄腕クリエイターの遊び場になってる贅沢なアニメで楽しかったです。こういう全力でバカをやる企画がもっと見てみたいと思います。
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【★★★】


 面白かったです。もう何も言うことはないというか、1期のノリを知ってる人ならいつものあれっすよ! で通じる脱法アニメを地で行くスタイルのままでした。
 1つだけ気になったのは構成の部分。1期の時はどんな無茶な展開でもEDが流れればオールOKみたいなところがあったので、本編の前にテーマ曲が流れるのは最後まで慣れなかった……。1期のアバン→タイトル→本編→ED→しばいぬ子の黄金構成 is GOD……。
 あとFX! FX実況が見たいよー! ちなみに一時期話題になったDMM FXとのコラボですが、2015年1月9日までなのでまだまだ実施中です。私はやりません。


 これもまだ放送中のアニメですが毎週見てるので。
 監督に森脇真琴氏が起用されて従来のプリティーリズム路線からどう変わるかと見ていましたが、もっとカオスなアニメになるかと思いきや存外ちゃんとした女児アニメとして楽しめてます。そこは「リルぷりっ」なども手がけてきた監督ということもあるかもしれません。
 ギャグやアイドル要素もバランスよく描かれ、放送前の心配は杞憂だったと思います。あと大人の都合に子供たちが振り回されない。いや今後の展開次第でどうなるかまだわかりませんが……校長の問題を解決するあたりが山場になるんでしょうか。 とにかく毎週楽しみなアニメの一つです。


 よさこいがテーマのとてもキラキラしたガール・ミーツ・ガールなアニメ。
 まんがタイムきららアニメとはいえ、ただ女の子たちのキャッキャウフフな日常を描いた路線じゃなくてちゃんとした青春部活アニメ寄りなので、いしづかあつこ監督の起用は正解だったんじゃないでしょうか。
 原作のビジュアルがとても美麗で好きなんですが、アニメもOPからその美しさを再現していこう、超えていこうみたいな力を感じました。あと原作からの変更点、ちょこちょこあったみたいですがいい方向に作用してたと思います。こういう改変なら大歓迎。
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 放送前からスタッフの布陣が注目されていた一作。タイトル見てあおきえい監督は「喰霊-零-」「Fate/Zero」とゼロに何かと縁があるなぁと思いました。
 地球側の圧倒的に不利な状況で知略を巡らせて火星側に立ち向かう伊奈帆たちはカッコ良かったけど、回を重ねるごとにそれはちょっと都合良すぎるのでは……的な違和感が積み重なってきて後半はツッコミながら見ていたところも。
 とはいえ澤野弘之氏の劇伴はテンションが上がるし、作画も綺麗で最後まで見せる力はあったと思います。2期はインコちゃんの出番増えてほしい。
 地球と火星の争いの中で翻弄される少年少女たちが描かれる様は良かったですが、個人的に好きなのは鞠戸孝一郎大尉。でもネット上では無能呼ばわりされてて悲しかった……。


 モモキュンソードといえばデジタルライトノベルとか桃キュンRADIOとかやってたのが印象的でしたが、元々はパチンコ機だったそう。どうりで「Rio RainbowGate!」とか「快盗天使ツインエンジェル」の香りがするわけです。
 アニメもかつて存在したポニーキャニオンの萌えレーベル「m.o.e.」とか、トライネットエンタテインメントを思い起こさせる2000年代の雰囲気をまとった感じでした。
 女の子が可愛ければ何やってもええんや! 的な世界観が潔く、水着回や温泉回を躊躇なく挟み込んでくる心意気に感動。だからといって本筋が適当なわけではなく、桃子と鬼姫の関係や終盤の展開は熱かったです。
 肩の力を抜いて見られる良い萌えアニメ鬼姫様が一番可愛かったと思う……。あとフライングドッグの名前が普通に作中で出てくるのが面白かった。

好きなOP・ED


 山登りとかアウトドアとは結びつかなそうな都会的なこの……何ていうんですか、インフォグラフィック? 的なポップなイメージと色彩のギャップが面白いです。それにTom-H@ck氏のソフト・ロックなメロディが組み合わさってワクワクする素晴らしいOP。
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『ヤマノススメ』のOPがOP向きではない理由 - himascoのアニメ備忘録


 原作に負けず劣らずの美麗なビジュアルに魅入ってしまいます。イントロとサビは同じメロディだけど受ける印象が違ってテクニカルだし、サビの盛り上がりとシンクロした映像が素敵。


 飛ぶ鳥を落とす勢いの今年ブレイクした声優さんの一人である雨宮天さんのデビュー曲。映像は大人しい気もしますが、曲がめっちゃかっこいいです。
skyreach | Sony Music


 前作に続いてポップな映像とブラックミュージックの香りをさせる音楽が融合したオシャレなOP。舞台は地方都市なのに……。


 なんだこれ なんだこれ。いやマジでなんだこれ。アニメ本編の作風にマッチした楽しげな電波ソング


 このアニメは作中の劇伴をマニュアル・オブ・エラーズが担当してて素晴らしい出来なのですが、EDではその山口優氏と宮川弾氏のコンビが手がけててこちらもグッド。妙に自転車推しなのは弱ペダ繋がりなのか。


 脱力してしまう絵だけど脳内でメロディがループしてしまいそうになる中毒ソング。


 ケルト音楽? というかアイリッシュ音楽のようなEDテーマなんだけど、絵はニーソックスを中心に下半身を映し続けるのでそのギャップが可笑しい。バグパイプを使ったアニソンは珍しいと思う。


 「キュンキュン そうドキュンキュンズキュンキュン」なんて歌詞だ……。でも北川勝利氏によるファンキーなメロディと相まって次第に癖になって何度もループしてしまう。あと関係ないけどOPテーマの振り付け講座を公開してるのは面白いと思った。EDはやらないのでしょうか。


 本編でかわいかった千代ちゃんが歌うEDもこれまたかわいい、絵もかわいい。かわいさがインフレしている……。どこを切り取ってもかわいいエレクトロポップ。

 牧野由依さんはFlyingDogから移籍して以降の活動を追ってなかったんですが、久々のアニメとのタイアップ曲ということで聴いた今作はARIAの時から変わらない優しいメロディ(作曲はきんモザごちうさの音楽でお馴染みの川田瑠夏氏)と歌声で癒やされました。


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